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民族を象徴する色彩民族とは.....

民族とは、同一地域に移住し、同じ言語、同じ生活習慣、同じ宗教、同じ身体的特徴を持つ人々の集団のことです。
各民族には、それぞれの文化、習慣、信仰などから生まれた、生活様式や色彩的特徴がみられます。では、いくつかの民族と特徴を紹介します。

民族を象徴する色彩〜minzoku〜

ノルマン民族 ノルマンとは北の民の意味。現在のアイスランド、スカンジナビア三国、デンマークを建設した。 身体的特徴としては、人種の肌の色はメラニン色素が少なく、金髪、青い瞳、白い肌色を特徴としている。 国旗に見る色は、空の色・湖の色の青と、雪の色の白に対する嗜好が強く、国旗の色彩は、青・水色・赤・黄・白などのスカンジナビア十字形の組み合わせが多い。 極寒の厳しい気象条件の中で、人々は室内に暖かな色彩を求めたことから、太陽の色である、オレンジ色に対する憧憬が強い。
スラブ民族 インド・ヨーロッパ語族に属し、スラブ語を使う人々の総称。地域的にはロシア全土、バルカン半島諸国にまたがる民族。 聖母マリアや聖徒たちが描かれているイコンの金色、「ロシア・バレエ団」のスラブ的な原色で大きなカルチャーショックを与え、アールデコの色彩の規範となった。 ロシア帝政が崩壊した際、赤が共産主義革命のシンボルカラーとなった。
アラブ民族 アラビア半島を中心に中近東地域に居住する民族の総称で、7世紀以後のイスラム教の出現によりイスラム教徒と同意語になった。不毛の土地で砂漠化していることから、逆に緑のオアシス、青い水を与える泉に対する欲求が強く、緑や青への嗜好が強い。 モスクの青から青緑に至る寒色系の陶板による唐草模様、アラベスク模様が特徴的。また、イスラム教徒の女性が外出する際に、着用するチャドルは黒一色。男性の着用するアバも黒一色である。 イスラム教では、緑は樹々が生い茂る天国を象徴する色で、国旗は緑に彩色されている。
ゲルマン民族 「ゲルマン」とは「インド・ヨーロッパ語族」のうち「ゲルマン語族」に属する言語を使う民族の総称。地域的にはゲルマンの言葉が表すように今日のドイツ全土、オランダ、ロシア、スカンジナビア半島の南部までに移住している民族を総称する。 ゲルマン民族は森林民族であったため、緑に対する嗜好が強く、それとキリスト教が結びつき、植物から生まれた図像「グリーンマン」を生んだ。 各国の王侯貴族が、中国から輸入される白い陶器に憧れていた17世紀末、ザクセン王アウグスト2世は、錬金術師ヨハン・ベッドガーに白い陶器の製作を命じ、長年の苦労の末に成功した。それ以降、ヨーロッパ各地で白い陶器が生産されるようになった。 森林民族であるゲルマン民族の家並みは、森の緑に調和するベージュから濃い茶色までの色彩に統一されている。
アングロサクソン民族 現在のイギリス、アメリカ、オーストラリアを形成する民族。もともとはゲルマン人の一派であったが、民族大移動で英国に渡り、先住のブリトン人を征服して国家を形成した。6世紀頃、キリスト教化され、アングロサクソン文化を築き上げた。 11世紀に始まった十字軍遠征に際し、敵と味方を識別するために発達。厳密な色彩規定がある。紋章の色は@金属色-金・銀 A原色-赤・橙・黄・緑・青・紫・白・黒 Bアーミン-白テン、ベアの毛皮で、金属色1色、原色1色を必ず使用。 イギリスでは世襲制君主の金の王冠や深紅のローブ、枢機卿のスカーレットのローブ、議会の赤い絨毯など赤に対する畏敬の念が強い。 タータンチェックは、スコットランド高地人の紋章で、さまざまな色糸を使った格子柄の毛織物。
全体的に緑×黒・赤×黒・黄×黒の組み合わせが多い。
ラテン民族 インド・ヨーロッパ語族の一派で、前1000年ころから中部イタリアに定住。ローマ帝国を建国し、現在のイタリア素地を作った。 イタリアの三色旗は、緑(豊かな森林)、白(自由)、赤(イタリア独立のために流した尊い人民の血)。 15世紀以降、イタリアで焼成された錫釉色絵陶器。マジョリカ陶器。スペインのマジョリカ島から積み出されていたため、この名がある。白い釉薬の上に、ベージュから黄褐色、褐色までの一連のブラウン系、黄、オレンジ、黒などを使用。 地中海に浮かぶ、シシリー島、サントリーニ島、クレタ島では、白い四角い建物が、紺碧の空、群青色の海と明確なコントラストを形成。古代クレタ島のフレスコ画「青い猿の群れ」も白と青の風土色で描かれている。
フランク民族 西ゲルマン族のうち、5世紀末にフランク王国を建国した民族。フランス王国は10世紀頃に成立したが、17世紀にルイ王朝が絶対君主制を確立し、今日のフランス国家が誕生した。 ルイ7世の時代、フランス王家の紋章が青地に白いユリの花と決められた。以来、フランス王家は青色を王家の色として禁色とした。
1789年のフランス革命の後、1815年にナポレオンが現在のトリコロール(三色旗)を国旗と定めた。青、白、赤はそれぞれ、自由・平等・博愛を象徴する。
18世紀のフランスでは、華やかな女性サロン社会が形成された。特に、ルイ15世の愛旁であったポンパドール侯爵夫人は、洗練された感性の下に優雅な宮廷文化を作り上げ、華麗なロココ様式の完成に寄与した。ポンパドール夫人が保護、育成したセーブル磁器において、科学者エローが独自のピンクを開発し、これがポンパドールピンクとして人気を集めた。 アルプス山脈によって分断される北フランスに対して南フランス(プロヴァンス地方)は、燦燦と輝く太陽、ひまわりの鮮やかな色彩などが特徴。ゴッホの描いた「ひまわり」の黄色。
アフリカ民族 アフリカ大陸の民族の総称。古代エジプトを除き「暗黒の大陸」「未開封の大陸」といわれていたが、20世紀に入り、さまざまな地域で民族の独立があり、近代国家として急成長を遂げている。 太陽光線が強いアフリカでは、肌色は有害な紫外線をカットするため、メラニン色素が多く作られ黒くなった。彼らにとって肌色が黒いことは誇りである。 灼熱の大地では、水を象徴する青への憧憬があり、多くの民族の婦人たちは、藍染のブーブー(ロングドレス)を着ている。 エジプト神話に登場するオシリス(冥府の神・裁判官・死者を裁くとともに蘇生させる)は、緑色の顔をしている。古代エジプトでは緑は再生・復活の象徴。
ラテンアメリカ民族 ラテン系民族は新大陸に進出した後、中央アメリカと南アメリカのほとんどの地域に進出し、現在の中南米諸国を建国した。 キリスト教のカーニバル(謝肉祭)が起源の祭りで、派手な色彩装飾の山車を出し、赤、黄、緑、青などの極彩色の衣装をつけた仮装行列を行う。 モラは、元来、カリブ海のサンプラス島で、上着(ブラウス)の意味だったが、今はその上着につけるアップリケのことをいう。モラには、南国の太陽に負けない強烈で鮮やかな色彩が使用されている。
インド・アーリア民族 インド語族に属し、ヨーロッパ言語に通じている民族。 ヒンズー教は古代インドに発生した多神教の宗教で、三位一体のブラフマー神(創造)、ヴィシュヌ神(繁栄維持)、シヴァ神(破壊)を含め、他の神々も華やかな極彩色の衣服をまとった後で描かれている。 インド・パキスタンの女性たちが身につけるサリーやミラーワークは、太陽の色とコントラストのつく赤や黄などの暖色系の鮮やかな原色使いの民族衣装。
中国民族 古代中国の宇宙観(宇宙の定理は陰と陽で成立し、同時に木火土金水の五行で規定される)を表した、陰陽五行説の五色。今日の中国、韓国、日本でも五行は、色彩・季節・方向・身体・聖獣に対応するとして、行事や建物などいろいろな場面でその名残が見られる。 古代中国では「天地玄黄」といい、天で最も尊い色は黒、地で最も尊い色は黄とされる。今日でも中国の王宮、寺院などは屋根が黄色のものが多い。 墨は五彩を生ず.....唐初期の画家、殷仲容が墨の一色の絵画は五彩を使った絵画に勝るとも劣らないと評したことから、水墨画という新しい独特な絵画が発達した。中国、韓国、日本には、このような墨絵、無彩色を尊ぶ民族的な嗜好がある。 古来より中国などでは、白は神の色であると同時に喪の色でもあった。陰陽道では、白は「入」と「二」を合わせた会意文字で、「入」は「陰」を意味し、「二」は「陰」の数字であることから、「二重の陰」「陰気の極」として「喪事」を意味した。古代中国、古代日本では、喪事のときに無彩色の麻の粗服、つまり白い服を着用した。
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